落とした「。」の拾い方

「。」を探す日々

いつものおはなし

 

今日何度、

 

いつもどおり

 

という言葉をきいただろう。

 

朝起きて

 

温かいご飯が食べられて

 

行きたくないなぁと思いつつ

 

仕事に向かう。

 

当たり前な日常に

 

想いを馳せるそんな1日。

 

 

 

今は私は

日常が日常でなくなる狭間にいる。

 

26年暮らしてきた街から

飛び出すのだ。

 

といっても車で1時間ほどの

同県内なのだけれど

 

さほど思い入れのないこの街にも

 

愛を持ってしまうものなのだと気づいてしまった。

 

いつものコンビニ

 

いつもの店員さん

 

いつもの通勤路

 

いつものスーパー

 

 

引越し先でまず困ったのは

買い物するところがわからないこと。

 

遊びにはたくさんいっていても

スーパーで買い物をすることなんてあるはずもなく

 

家の近くで耳馴染みのあるスーパーを訪れては

 

地元とは配置が違うな…

 

と頭を悩ませるのである。

 

 

ただこれも今だけ。

 

 

そのうちこの生活が

 

わたしの日常となるのだ。

 

もうどこに砂糖があるかで迷わない。

 

ガソリンスタンドも見つけた。

 

近くにカフェも見つけた。

 

生活基盤が変わることに

 

不安な状態だが

 

小さな発見が

 

宝探しのようで

 

今はそれが楽しいのだ。

 

暖かくなったら

Googleマップと相談しながら

 

散策するのが楽しみで

 

見つけたものを

 

1番に

 

大好きな彼に教えようと思う

 

 

春の足音と共に

 

私の気持ちも高まっているのだ。

 

 

朝が来る喜びを

 

素直に噛み締められない日もあるけれど

 

太陽の輝きに

 

屈してしまう日もあるけれど

 

そんな日々を

 

愛おしく思える

 

1日でした。